Nexusのユニバーサルゲーム構想

ゲーム体験の構想

この記事は、Nexusがバージョン1.0でどのような姿になるかというビジョンを描いている。一部はすでに動作しているが、多くはこれからだ。プロジェクトの現在の状況はロードマップを参照。

何で遊ぶ?

メインメニューには、動画配信サービスのカタログに似た、おすすめ付きのゲームシナリオ一覧が並ぶ。

主なセクション:

  • おすすめ - 好みに合わせたシナリオのセレクション
  • 履歴 - 過去のプレイの続きから
  • お気に入り - 気に入ったシナリオ
  • あとで - 後で試したいシナリオ

初回起動時、Nexusは様々なカテゴリの人気シナリオをトレンドとして提案する。

二回目以降は、Nexusがすでに好みを把握しており、まだ試していない合いそうなシナリオを表示する。

例えば、古代ローマ、宇宙、レースが好きなら、おすすめに「皇帝トラヤヌス」「ローマの崩壊」「古代ゲルマン人」「火星植民」「モンツァ・サーキット」「ジェットエンジン」などが並ぶかもしれない。

履歴セクションを開けば、過去のプレイの続きができる。セーブデータは他のプレイヤーと共有できる。

シナリオを選んだ後、初期条件を設定できる - 世界の特徴、キャラクターの特性、物語の出発点となる要素。何も設定せずに、どうなるか見守ることもできる。

Nexusは選んだシナリオに合わせて世界を構築する。同じシナリオでも、毎回異なるスタートになる - 世界はそのたびに新しく生成される。

「シード値」を指定すれば、同じ初期条件で始めることもできる。

ここまでがゲームへの入り口だ。では、その先にはどんな世界が待っているのか?

知識としての世界

Nexusの世界は知識に基づいている - 過去と現在の事実、未来への想像、創作とファンタジー。これらすべてがゲーム内のエンティティ、プロパティ、そしてそれらの間の関係になる。

バイオーム、装備、生物、自然現象、世界そのもの - すべてが知識のオブジェクトだ。デフォルトでは世界は現実に近い - 動植物、季節の移り変わり、地質学的・歴史的時代。人々にはスキル、長所と短所、個人史と動機がある。病気にかかり、怪我をし、助けがなければ命を落とす。

ファンタジー、SF、ポストアポカリプスは現実世界の上に重なるレイヤーだ。ルールは変わるが、ロジックは変わらない。

ディテールのレベル

ディテールの度合いは調整できる。シンプルな設定では世界モデルが簡略化され、イベントは定型的になる - 古典的なゲーム体験を味わいたいときや、複雑さを避けたいときに適している。このモードは静的なシミュレーションにも向いている - 物事の仕組みを説明するインタラクティブな百科事典のようなもので、複雑な振る舞いはない。事実を確認するための隔離されたサンドボックスだ。

深いシミュレーション

深いシミュレーションでは、世界は多層的なシステムとして動く - 気候と資源によって自然が変化し、生態系が環境の変動に反応し、人々と社会が自然・技術・政治の変化に応答する。プレイヤーはこのプロセスに、世界のひとつの存在として参加する。

イベントは自然発生しない - すべてに原因がある。火山が噴火する - 灰が太陽を遮る - 寒冷化 - 不作 - 飢餓 - 移住。世界は連鎖として発展する - ひとつの変化が次の変化を引き起こす。

歴史はスクリプトではない - プレイヤーの選択、他者の行動、世界の法則、偶然から自然に紡がれる。歴史シナリオであっても、イベントはスクリプト通りには起きない。青銅器時代の崩壊のように - 気候が変わり、文明が崩れた。

プレイヤーの行動は世界に残り続けるイベントの連鎖を引き起こす。リーダーが仲間を犠牲にすれば評判に傷がつく - それはその後の人生全体に影を落とす。

影響が大きいほど、結果も大きくなる。川の流れを変えて時間を数百年早送りし、地形がどう変わるか見ることもできる。偉業を成し遂げて千年姿を消し、自分の名前が神話になった時代に戻ることもできる。

世界は独自の歴史を記録する - 出来事、その原因、そこから何が生まれたか。何百年後に過去のセッションを振り返ることができる - 書物や考古学を通じて - かつての判断が今をどう変えたかを目にする。

すべての存在 - 人間、動物、組織、国家 - はプレイヤーとは無関係に、それぞれの目的を持って生きている。夢、愛、欲望、憎悪 - それぞれが自分の動機を持つ。

  • 愛する人のそばを長く離れると、キャラクターに重くのしかかり、判断に影響を与える。
  • ファラオが宰相にピラミッド建設を命じれば、それが宰相にとっての最重要課題になる。
  • 鹿は食べ物を探し、繁殖し、捕食者を避ける。
  • 犯罪シンジケートは勢力を拡大し、新たな領域の支配を目指す。

以下の内容はすべて、深いシミュレーションにおけるプレイを前提としている。

何になれるのか

世界一の富豪になる? 超能力を手に入れて永遠に生きる? 宇宙を征服する? 現代の知識を持ったまま過去に行く?

望む役割にすぐ就くことも、ゼロから始めて徐々にキャラクターの可能性を広げていくこともできる。

人間以外にもなれる - 火災、疫病、組織、宗教、言語そのもの。

シナリオはあくまで出発点。その先はすべてプレイヤーの選択で決まる。

ゲーム開始時に、プレイヤーは求める体験を定義する。例えば:

  • 「太陽系開拓期の宇宙飛行士」
  • 「ゾンビ黙示録における進化型ゾンビ」
  • 「衰退期のローマ帝国皇帝」
  • 「温室のキュウリ」

Nexusがリクエストに合わせてジャンル、セッティング、ルールを選定する。

ゲームの目的

目的はシナリオが設定する場合も、プレイヤーが決める場合も、両方が決める場合もある - あるいは目的がなくてもいい。夢の仕事に就くのも、「賢者の石」を発明するのも - 目的は何でもあり得る。

目的を達成してもゲームは終わらない。世界は動き続け、好きなだけとどまることができる。

いつでも役割を切り替えて、同じ世界の別の存在として物語を続けられる。世界は止まらない - ただ別の視点で見るだけだ。一家の構成員を順番に演じたり、戦場の異なる兵士に乗り移ったりもできる。目的は役割とともに変わる。

行動

何ができるかは状況と自分が何者であるかによる。火事のとき - 逃げる、消火する、他者を助ける。しかし別の行動もとれる - 火の拡大に加担する。放火魔にとって、火事はまったく別の体験だ。

世界のすべての存在は自律的に存在している。リーダーの役割は直接操作ではなく、依頼、命令、期待だ。命令が実行されるかどうかは、リーダーへの感情、恐怖心、部下の能力次第。

観察

直接プレイしなくてもいい。キャラクターを作り、変わった状況に放り込んで、何が起きるか眺める。リアリティ番組のように、物語が勝手に展開していく体験になるかもしれない。

観察の結果は保存して、完成した世界として他のプレイヤーに渡せる。

このモードはモデリングにも適している - 小さな部族を始めて、宇宙にたどり着けるか見守る。

モジュールとしてのジャンル

Nexusの根底には、RPGでもストラテジーでも機能するルールがある。アクション、スポーツ、レース、アドベンチャーでも同様だ。メカニクスの集合ではなくロジック - そこからあらゆる世界が生まれる。

固定されたジャンルは存在しない。ジャンルはモジュールであり、組み合わせとカスタマイズが可能だ。基盤にあるのはRPG - 人間が世界について自然に考える方法だからだ。

カエサルの生涯を体験したければ、一人の人間として軍団を率い、一人称で戦闘に参加できる。全体を俯瞰したければ、人間の役割を超えて戦場を上空から眺めることもできる。

RPGモードでは、命令は伝令や士官の連鎖を通じて伝わる - 遅延したり、歪んだり、失われたりする。しかし自分にテレパシーを与えれば、命令は即座に届く。これは古典的なストラテジーに近い体験になる。

ドラマツルギー

完全にシミュレートされた世界では、長い「静かな期間」があり得る。農民としてプレイすれば、戦争も災害もない10年間を過ごすかもしれない。役割を自然なペースで生きることが目的なら、世界をそのまま受け入れればいい。

しかし退屈になったら、ドラマ性を高めることができる。テンポが上がり、イベントが密になり、穏やかな時間と緊迫した時間のバランスが変わる - 世界の論理を逸脱しない範囲で。小さな事件、予期せぬ出会い、運命の転換点が現れる。普通の警察官が、追跡や捜査に満ちた物語の渦中にいることもある。

さらに先へ進めば、あらゆる曲がり角に新しい出来事が待ち、濃密なアクション映画のような展開になる。

ルールの変更

役割の枠を超えて、ルールそのものを変えることもできる。日本のサラリーマンがスーパーヒーローになると決める - これは世界内の行動ではなく、物語のロジックを変える一歩だ。

世界の法則も変えられる - 魔法を追加し、水を可燃性にし、鳩を知性ある存在にする。世界は新しいルールに従って発展を続け、一貫性を保つ。

根本原理そのものを実験することもできる - パラドックスの世界、鏡の国、別の物理法則を持つ宇宙を創る。

法則を変えても因果関係は機能し続ける - 新しい枠組みの中で。世界を保存して、他のプレイヤーの出発点として渡せる。「神」の役割を持つ一人のプレイヤーが、他のプレイヤーが暮らす世界を創造できる。

ルールはモジュールだ。混ぜ合わせて、馴染みのあるパーツから新しいジャンルを組み立てられる。

アクションでは、結果はプレイヤーの反射神経ではなくキャラクターのスキルで決まる。素早いヒーローにとっては時間がスローモーションに感じられる。レースではコーナリングの成否は多くの要素で決まる - ドライバーのスキル、車の特性、路面、グリップ、ライバル、運。同じトリプレット、別のジャンル。

アクション + ストラテジー:

  • プレイヤーはシヴィライゼーションのように王国を統治する。
  • 戦闘はアクションのルールで行われる - スキル、タイミング、危険。

ライフシミュレーション + サバイバル:

  • キャラクターの日常的な欲求 - 食事、睡眠、交流。
  • その上にサバイバルのルール - シェルター、武器、危険。

世界の見え方

世界は一人称、三人称、上空、テキストで見ることができる。人間なら一人称。思考はテキストで読む。国や惑星ならストラテジーのように上からの視点。

Nexusはひとつの表示方法に縛られない - 今の役割に合った形で世界が表示される。

視覚に障がいのある方でも、音声と説明を通じて世界と関わることができる。

プレイヤーに見えるのは、役割が許す範囲だけだ。人間は感覚器官に制約される。特殊能力があれば知覚が広がる。

古代世界では、映像と音が人々のそばにいる神々の存在を際立たせる。ポストアポカリプスでは、グラフィックが生存の脆さを伝える。コウモリの世界では、空間は視覚ではなく音で感じ取る。

世界地図はあらゆる表面になり得る - 惑星、地域、船、人体。アリとしてプレイすれば、小川のほとりの空き地がマップになる。スケールと視角は役割とともに変わる。

戦闘中は時間が秒刻みで進む。地質学モードでは1秒が数百万年。

時間は停止、加速、スキップ、巻き戻しが可能。ターン制でのプレイもできる。

ネットワーク上のプレイヤーは同じ世界で異なるキャラクターを同時にプレイでき、時間の流れ方について取り決めを行う。一人はナポレオンとして軍に命令を出す。もう一人は戦場の擲弾兵。対立関係も可能 - 村人、盗賊、盗賊ハンターに分かれてプレイ。

例: イワンの一日

プレイヤーはザレチエ村の農民イワン。空腹で、妻は身重、隣人ピョートルの牛が逃げた。雨が近づいている。

内部では、この状況はシンプルな事実の集合で表現される:

  • イワン → である → 農民
  • イワン → 空腹度 → 30%
  • イワン → 所在 → ザレチエ
  • マリヤ → 関係 → イワンの妻
  • マリヤ → 妊娠 → 8ヶ月
  • 牛 → 所有者 → ピョートル
  • 牛 → 現在地 → 森
  • 天気 → 接近中 → 雨

ひとつひとつの事実が知識の原子。合わさって、世界の現在の状態を形成する。

ロジックと見た目は独立している。同じ世界の状態を、テキスト、アイコン、3Dのいずれでも表示できる。

テキストモード:

「あなたは農民イワン。腹が鳴っている。妻のマリヤはもうすぐ出産だ。隣人の叫び声が聞こえる - 牛が逃げたらしい。地平線には雨の気配がある。」

ヘックスマップ+アイコンモード:

  • 村のタイル: 家、納屋、小川
  • キャラクター: イワン [満腹度30%、赤]
  • 家族: マリヤ、妊娠中、残り約30日
  • イベント: ピョートルの家の前で叫び声、森へ続く足跡
  • 天候: 雨が接近中

3Dモード:

本格的な村の風景。イワンが腹を抱えている。マリヤが家の前に座っている。遠くで叫び声と壊れた柵。地平線に暗い雲。

プレイヤーが「ピョートルの牛探しを手伝う」と入力する。システムがこれを事実に分解する:

  • イワン → 意図 → 手伝う
  • 手伝う → 相手 → ピョートル
  • 手伝う → 内容 → 牛を探す

システムが確認する:

  • イワンは手伝えるか? - はい(健康、近くにいる)
  • 所要時間は? - 約1時間
  • 空腹に影響は? - はい、悪化する
  • 何が起きる? - 森での捜索、牛を見つける確率

ゲーム内時間で1時間後:

  • 牛 → 現在地 → 小川のそばで発見
  • イワン → 空腹度 → 45%(悪化)
  • ピョートル → イワンへの感情 → 感謝 +10
  • ピョートル → 約束 → 屋根の修理を手伝う

プレイヤーは牛と一緒に戻るアニメーションを見る。空腹度が45%に上昇。通知:「ピョートルが感謝している。屋根の修理を手伝うと約束した。」

インタラクションの言語

ゲームとのインタラクション言語は、人間の言語のロジックに基づいている。プレイヤーとゲームはこの言語を通じてやり取りする。インターフェースのあらゆる状態は「何が見えるか?」という問いへの回答であり、選択肢は「何ができるか?」への回答だ。

最もシンプルなレベルでは、言語は物事の名付けだ - 木、母、太陽。次に属性と状態が来る - 怒った人間、たくさんの星、強いライオン。

世界とのやり取りは複数のレベルで行われる。ボタンを押したりマップをクリックしたりする。上級ユーザーはコンソールからナレッジグラフを操作する。エンティティエディタでは世界を直接変更できる - オブジェクト、属性、関係を追加する。そして自然言語 - プレイヤーが言葉でやりたいことを説明し、AI翻訳がそれをトリプレットに変換する。すべての判断はルールに基づいてエンジンが下す。

ソファに寝転んでスマートフォンに話しかけることもできる - 「丘に森を追加して」「雨を降らせて」「木星と太陽を入れ替えて」。AIが音声をトリプレットに変換し、エンジンが世界を書き換える。文字通り、言葉で世界を創る。

コンストラクタとしての世界

世界はプレイヤーの望みからコンストラクタのように組み上がる。セッティングは? 現代、未来、過去、歴史改変、ファンタジー、ポストアポカリプス。魔法はある? 超能力は? サイオニクスは? キャラクターの才能は? 新たな英雄か、どうしようもない放浪者か? 経歴と動機は? 欠点は? 世界はキャラクターにどう反応する? どんな運命が待ち受ける?

このシステムは、理想のゲームの核心的な条件 -「プレイヤーがやりたいことを何でもできる」- を満たす。